全省庁統一資格を詳しく解説!営業品目や早く取得する方法も紹介

全省庁統一資格を詳しく解説!営業品目や早く取得する方法も紹介

こんにちは!入札参加資格に強みを持つ、アールエス行政書士事務所です。

今回は「全省庁統一資格の取得方法を知りたい」「全省庁統一資格を取得すると何ができるの?」と考えている方へ向けて、全省庁統一資格について解説します。

なお、入札に関するルールや取り決めは、自治体ごとに異なります。詳しくはアールエス行政書士事務所へお問い合わせください。

全省庁統一資格|国の機関の入札案件に参加できる

全省庁統一資格|国の機関の入札案件に参加できる

全省庁統一資格とは、国の機関の入札案件に参加できる資格です。本資格を取得すると対象となる機関が発注する入札に参加できます。

ただし、本資格を取得したからといって、全国の入札案件に参加できるわけではない点には注意しましょう。

入札できる機関一覧

全省庁統一資格で入札できる機関は以下のとおりです。

衆議院参議院国立国会図書館内閣法制局内閣官房
内閣府本府宮内庁警察庁最高裁判所公正取引委員会
会計検査院人事院金融庁カジノ管理委員会個人情報保護委員会
消費者庁復興庁デジタル庁こども家庭庁総務省
財務省外務省法務省農林水産省厚生労働省
文部科学省経済産業省国土交通省防衛省環境省

なお、それぞれの外局・付属機関・その他の機関および地方支分部局も含まれています。

入札できる地域

全省庁統一資格では、地域の入札に参加できます。

  • 北海道
  • 東北
  • 関東・甲信越
  • 東海・北陸
  • 近畿
  • 中国
  • 四国
  • 九州・沖縄

参加資格を申請する際は、上記8カ所の地域から選択します。なお、1度の申請で複数の地域の参加資格を申請することも可能です。都合に応じた資格取得で入札に参加しましょう。

資格の有効期限

全省庁統一資格の有効期限は最大3年です。ただし、「資格取得時から最大で3年間」ではなく、「3年度ごとに有効期限が定められている」点に注意しましょう。有効期限の数え方は、以下のとおりです。

取得年度有効期限
令和04・05・06年度令和7年3月31日
令和07・08・09年度令和10年3月31日

なお、有効期限を越えて入札したい場合は事前の更新手続きが必要です。

全省庁統一資格の対象となる分野

全省庁統一資格の対象となる分野

全省庁統一資格の対象となる分野には以下の種類があります。

  • 物品の製造
  • 物品の販売
  • 役務の提供
  • 物品の買受け

下記では、入札に参加できる営業品目と具体例を挙げています。

物品の製造・販売

物品の製造と販売については以下のとおりです。

営業品目具体例
衣服・その他繊維製品類制服・作業服
ゴム・皮革・プラスチック製品類ゴム・タイヤ
窯業・土石製品類茶碗・湯呑・皿
非鉄金属・金属製品類非鉄金属・金属・アルミ・銅
フォーム印刷単票・伝票
その他印刷類シール・パンフレット・はがき
図書類グラビア・書籍・新聞・DVD・CD
電子出版物類電子出版・PDF・電子書籍
紙・紙加工品類ポスター・パンフレット
車両類自動車・自動二輪・公用車
その他輸送・搬送機械器具類航空機・ヘリコプター・自転車
船舶類大型・小型船舶
燃料類車両燃料、ガソリン
家具・什器類木製・鋼製家具
一般・産業用機器類印刷機・製本機
電気・通信用機器類家電機器・通信機器・携帯電話
電子計算機類パソコン・電卓
精密機器類X線・光学機器
医療用機器類医療機器・理化学機器
事務用機器類細断機、複写機、穿孔機
その他機器類厨房器具・消火器具・防災機器
医薬品・医療用品類薬・医薬品
事務用品類事務用品・文具
土木・建設・建築材料セメント・生コン・アスファルト
警察用装備品類制服・衛服・警報装置
防衛用装備品類制服・防衛用武器・防衛用施設機器
その他運動用具・雑貨・動物

役務の提供

役務の提供については以下のとおりです。

営業品目具体例
広告・宣伝広告・宣伝・番組制作
写真・製図写真撮影・製図・設計
調査・研究調査・研究・計量
情報処理情報処理・入力・データ作成
翻訳・通訳・速記翻訳・通訳・速記・筆耕
ソフトウエア開発プログラム作成・システム開発
会場等の借り上げ会議施設借り上げ・会場・イベント
賃貸借事務・パソコン・機器
建物管理等各種保守管理管理・建物保守
運送タクシー・運送・旅行
車両整備自動車・車両・航空機
船舶整備船舶の整備
電子出版電子出版・CD-ROM
防衛用装備品類の整備防衛用武器・防衛用その他機器の整備
その他医事業務、検体検査

物品の買受け

物品の回受けについては以下のとおりです。

営業品目具体例
立木竹※農林水産省・林野庁が経営管理する林産物の買受けは除く
その他鉄屑回収・古紙回収

自社の得意分野や専門分野などを考慮して、営業品目を選択するとよいでしょう。

全省庁統一資格の申請から取得まで4つの手順

全省庁統一資格の申請から取得まで4つの手順

全省庁統一資格の申請から取得までは、以下4つの手順があります。

  1. 物品の製造
  2. 物品の販売
  3. 役務の提供
  4. 物品の買受け

申請から取得までの流れを把握しておくことで、スムーズに手続きができます。

1:必要書類を取得

全省庁統一資格の申請には、以下3つの書類が必要です。

  1. 納税証明書:税金に未納・滞納がないと証明する書類
  2. 履歴事項証明書:会社の情報が記載された書類
  3. 財務諸表(貸借対照表・損益計算書)1年分:税務署に申告する決算報告書

税務署や法務局で発行してもらう書類もあるため、早めに準備しておきましょう。

なお、納税証明書は、自社を管轄している「税務署」で取得します。また、納税証明書と履歴事項証明書は有効期限が発行後3ヶ月以内となる点にも注意しましょう。

2:窓口・インターネットにて申請

全省庁統一資格の申請は窓口・インターネットで受け付けています。最寄りの受付窓口に必要書類を送付または持参して申請できます。パソコン操作に慣れている方は、インターネット申請がおすすめです。「調達ポータル」に必要な情報を入力し、提出書類はPDF化して送信します。

ただし、書類のPDF化や情報入力に制限時間があるため、パソコン操作やインターネット環境に不安がある場合は、郵送や持参での申請がよいでしょう。

3:審査結果を確認

審査結果は、おおむね申請後1週間~1ヶ月程度でわかります。ただし、新年度で申請が混雑している場合や人事異動などの影響により、結果が出るまで時間がかかる可能性があります。審査結果に時間を要することもあり得るため、余裕を持って申請しましょう。

4:資格の取得

審査結果に問題がなければ、統一資格審査審査事務処理センターから「資格審査結果通知書」が発行されます。なお、通知書の発行は「紙で申請時の住所に郵送」と「通知書をPDF化してダウンロードで取得」する方法の2通りあります。

発行方法は申請時に選択できるため、自社の都合に合わせて発行し、大切に保管しましょう。

自治体の入札参加資格の取得方法と、類似している部分もあるのであわせて確認しましょう。

(参考:自治体の入札方法を理解しよう|基本の流れと要件・注意点を解説)

全省庁統一資格を早く取得するための3つのコツ

全省庁統一資格を早く取得するための3つのコツ

全省庁統一資格を少しでも早く取得するには、以下3つのコツがあります。

  1. 必要書類を早めに準備する
  2. 営業品目を決めておく
  3. 専門家に申請を依頼する

コツを参考にして手続きをすれば、全省庁統一資格を早く取得できるでしょう。

1:必要書類を早めに準備する

全省庁統一資格を早く取得するためには、必要書類の準備が重要です。

登記簿謄本は有効期限が発行日から3ヶ月以内です。手元にあるものが有効期限が過ぎている場合は、最寄りの法務局で取得してください。また納税証明書は、法人税や消費税が未納の場合は発行されないため、早めに納付状況の確認をしておくことをおすすめします。

加えて、財務諸表(貸借対照表と損益計算書)を提出するのは1年分ですが、申請時に2期分の売上高の入力が必要です。そのため、直前決算と前々決算の2期分を用意しておきましょう。

2:営業品目を決めておく

全省庁統一資格を申請する前に、営業品目を決めておくことをおすすめします。営業品目を決めていないと、そもそも参加資格を申請できないためです。自社の得意分野や専門分野などの強みを生かして営業品目を選びましょう。

3:専門家に申請を依頼する

全省庁統一資格を早く取得したい方は、申請手続きを代行してくれる専門家の行政書士に依頼することをおすすめします。書類準備や規定の確認など、日常業務と並行して申請準備を進めるのは困難です。手続きに慣れている行政書士なら、書類の準備から申請まで一貫して任せられるため、業務に支障をきたしません。

全省庁統一資格に関するよくある質問

全省庁統一資格に関するよくある質問

全省庁統一資格に関して、以下の質問にそれぞれ回答します。多くの方が抱く「よくある質問」なので、ぜひ押さえておいてください。

Q1.全省庁統一資格で建設や工事に関わる案件はある?

全省庁統一資格で建設や工事に関わる案件はありません。本資格で入札参加できる案件は物品の製造・販売、役務の提供、物品の買受です。

Q2.全省庁統一資格はの申請に料金はかかる?

全省庁統一資格の申請に料金はかかりません。ただし、書類の取得や郵送にかかる料金は実費となります。

全省庁統一資格の取得はアールエス行政書士事務所にお任せ

全省庁統一資格の申請には、必要な書類の準備や記入、注意事項、期限など気をつけなければいけないことが多くあります。申請手続きに慣れていないと、業務と並行して行うのは大変です。

「業務に影響を出したくない」と全省庁統一資格の取得に躊躇している方は、アールエス行政書士事務所に一度ご相談ください。

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